お知らせ
何故Financial planningか
⚫︎事故、病気、災害、戦争その他でいつ死ぬか分からないのに、何故そんなに詳細な将来予測計算が必要かという指摘を受けることは珍しくありません。実際、年金の繰下げ受給をしていらっしゃる方々の比率が低いのも、このような考え方によるものでしょう。
⚫︎一方でキャッシュ・フロー計算書を作成する事は以下のようなメリット事例もあると思っています。ほんの一部ですが、如何でしょう。
1. 加齢と共に、転退職、年金受給開始時期、家族の成長の様子が時系列的に一覧でき、家族内での具体的な会話のきっかけになる。
2. 計算根拠を知ることで国や会社の制度を理解して、日本で生きていく上で賢くなれる。
3. 平均余命に行き着く前に万一のことがあればどう社会保険制度は対応してくれるかわかる。
4. 現在、毎月或いは毎年の家計は黒字か赤字かわかる。(将来予測は、まず現在地点の理解が必要)
公的年金制度の中長期見通し
⚫︎3日、厚生労働省の見通しが公表されました。5年に一度検証されるものです。
⚫︎報道したメディアにより差がありますが、すごく大雑把に言えば、モデルケースの年金額は現役時代の50-60%はもらえ前回調査時点よりは良くなっている、という感じです。計算根拠の中で出生率の改善を織り込む等楽観的ではないかと指摘があります。
⚫︎このモデルケースは夫婦2人の合計額ですが、配偶者が専業主婦であるという昭和から変わらない家庭を想定しています。その前提を変化させたシミュレーションを合わせて示すのが出来ないのは、公的機関からの発信として限界なのでしょう。
⚫︎今年見送られた65歳迄の年金保険料納付導入案とか、会社員の配偶者特権と揶揄される第3号被保険者制度による保険料免除廃止に向けた動向などは今後注視していくことになります。
今年中にできる事
⚫︎1年の半分が終わりました。会社員だと4月から新年度が始まり、株主総会が終わり、まだ3/4残った感じでしょうが、国の税や社会保険制度は2024年の全ての取り決めが確定した折り返し地点になります。
⚫︎残り半年あると言っても、7-9月位は旅行計画等、既にかなりハッキリした予定が掴めるのではないでしょうか。また10-12月は年に1-2回位しかない各種資格試験が集中しますが、今からはじめて受かるほど甘い'使える資格'は余りありません。
⚫︎この時期から今年中に新たに出来る事は、来年の自分のあり方を見据えた試行錯誤かもしれませんね。
キャッシュフロー表作成のおすすめ
⚫︎金利上昇が視野に入り変動、固定、期間、繰上げ返済額や時期に関する議論が活発です。
⚫︎住居は人生最大の買い物であり住宅資金管理は大切ですが、一般的には、同等に教育資金、老後資金、多岐にわたる一時的な支出を想定する必要があります。毎年の家計、財産額がどのような推移になるかのシミュレーション無しで、住宅ローンのあり方を決めるのは片手落ちと言えるでしょう。
⚫︎今から住居を購入する方々のみでなく、住宅ローン返済が終わってない方々も、家族それぞれは、今後いつどんな時期にどんなイベントが予想されるのか、家族で話し合い、数値化してみる良い時期と思います。
為替と金利
⚫︎毎日のように為替や金利動向についての推測記事が出ています。筆者にもさっぱり分かりません。
⚫︎これらは、計算上の理屈はさることながら、更に投機筋憶測、各国や個社の経営事情、戦争天変地異などの要因が加わり、一年後大方の予想の真逆になった例は枚挙にいとまが有りません。
⚫︎金融という業務は、国にしろ銀行にしろ、お金を貸して立替期間の運用や手数料で稼ぐ訳ですから、金利はあるものでしょう。恣意的な操作には限界があります。